2018年3月13日(火)
届く声
大村はまさん著作の本を読んでいると「子どもの声が小さければ教師が近づいていけばいいのよ」との話が妙に気になりました。競争社会の中で生きていくためには表現力を身につけ大きな声で話ができるように訓練するような取り組みが平然と行われています。大村はまさんの考え方は、相手との人間関係に視点を当てたものの捉え方ではないでしょうか。誰しも自信のない時はか細く聞き取りにくい声になります。小さい声を聞きつけたら先生が近寄って耳を傾けることです。子どもが安心して話ができるように場をつくるのです。そして何回か繰り返した後、その子の言葉を教室中に聞かせたかったら、今度は先生が4〜5m離れて「ここまで届くように話してごらん」とうながすようにすると、子どもの声は教室のみんなに届く声になります。相手と話しているときの自分の声を意識していないこともあるのです。
声が届かない原因は、発言の不明瞭さもあります。聞き手を意識しない早口や語尾と文末が不明瞭なつぶやきです。人の声を聞き取る必要性を感じることも大切にしなければなりません。先生の声が正面からだけでなく机間巡視することによって、背後からも聞こえてくる。児童の声も前後左右から聞こえてくるサウンド音響のような効果を作り出せば、子どもも集中力を増し、授業への参加感も味わうことができるのではないでしょうか。
2018年3月14日(水)
自らのほめる力を高めるには
いろいろな研修会で子どもをほめて育てようと話を聞きますが、どうしてもうまくいきません。どうしてでしょうかと尋ねる保護者の方がおられます。毎日の生活の中で子どもに直してほしいことはよく目につくのですが、さしてほめるようなことは気がつかないと言われます。講師の言われるほめることって何なのですか。よくわかりません。保護者の方が本音の気持ちを言われているように思います。
何をほめればいいのか。いつ、どんな言葉でほめるのか。テストで100点取った時、陸上競技で1位になった時、試合で優勝した時だけではないですよね。日々の生活の中でくり返し声をかけていくことが必要なのです。
ほめるという観点ではなく、親として自分がうれしいと感じることを声に出して子どもに伝えればよいのではないでしょうか。親がうれしいと感じることを声に出して伝えれば子どもはほめられたと感じてくれます。日々の生活の中でくり返し言われていると、子どもの自信になり、これからも続けようとがんばってくれます。親のちょっとした気配りで子どもの姿が大きく変わり、気づき、考え、自ら行動できる子どもへと成長してくれるのです。