2017年11月29日(水)
      アンガ−マネジメント

 怒りの連鎖を断ち切るために、「怒り」の感情をマネジメントするための心理トレーニング法をアンガ−マネジメントという。
 怒らないことをめざすのではなく、怒る必要のある時はじょうずに怒り、怒る必要のないことは怒らなくてすむようになることをめざしている。
 「喜怒哀楽」の一つである怒りの感情は、決して悪いものではない。ただ怒りの感情は、他の感情よりあつかいの難しい感情です。
 ところで皆さんは、なぜ自分が怒るのか、理由を深く考えてみたことはありますか。自分の信じる「○○すべき」「○○すべきでない」という信念というか価値観に照らして自分の「べき」に当てはまらず、裏切られたと感じた時、人は腹を立てているのではないでしょうか。
 ところが、それは「怒り」を正当化する理由になるのでしょうか。自分の「べき」は本当に怒る必要があることなのか、多少でも許すことはできないことなのか、考えてみる時間をつくることができれば、自分の感情を人に伝える方法を考え、実行することを習慣づけることができ、怒りの感情をうまくコントロールできるようになると思うのです。
 怒りの感情は、身近な人に連鎖します。会社で上司に怒られ、そのイライラをつい家族にぶつけてしまう。親は子へあたり、子どもは弱い子をターゲットにしてしまいます。世の中で起きている不幸な出来事は、この連鎖が複雑に絡み合った結果だと言っても過言ではありません。
 この怒りの連鎖を断ち切ることができれば、世の中は今より少しずつでもよくなっていくと思うのです。怒りについて考え、ワークショップで話し合ってみましょう。


   2017年11月30日(木)
      親の顔を見ると安心できる関係性

 親になるということは、子の安心安全を中心に思考し、行動することができるようになることです。ところが、思い通りにならなくなった子どもへの不安や心配を抱えていくことはとても苦痛を伴うので、無意識に子どもに関わらないようにすることで、自分の安心安全を守ろうとしていることがあるのではないかと心配する事例が見うけられます。
 例えば、子どもが塾に行きたくないといった時、どう子どもに接していますか。親の側のニーズとして、「ぐずぐず言わないで行きなさい」というか、ぐずぐず言うことに耐えられないために「休んでいい」と答えることはありませんか。親の判断が本当の意味で子どもを気づかったものであるのかふり返ってみることが必要です。親がいらいらや不安を感じないでいられるために答えてしまっていることで、子どもの将来のためにならないことに気づいてほしいのです。
 子どもはみんな親を求めています。我が子が何をつらいと思い、悲しいと思い、いやだと思って毎日を過ごしているのか。どんなことが楽しいと感じ、何をうれしいと思っているのかわかろうと努力することで、子どもは親の顔を見ると安心することができるようになり、前に進む力を得ることができるのではないでしょうか。
                                                                                                                                           

風の館からの便り(つれづれなるままに) No.368