風の館からの便り(つれづれなるままに) No.309
                                                                           

   2015年7月26日(日)
      息子「智志」が旅立つ

 平成27年7月12日(日)、突然の警察からの知らせに夢のような世界に放り込まれた感覚を持ちました。「まさか、我が子が死んだなんて」
 三十七歳という旅立ちに親として言葉もありません。仕事を辞め、本格的に農業を引き継いでくれるために、農協の農業塾にも参加し、研修を積んでいたところでした。当日も私が四国に出かけていたので、代わりに中山間地事業の農業用水路の草刈作業に参加してくれました。朝七時から作業があり、十時前に家に帰ってきたそうです。汗びっしょりで、しんどそうにして休んで、祖母に「ぼく、熱中症かもしれない」と話したそうです。祖母も心配して救急車を呼ぼうかと言いますと、大丈夫、少し休んだらよくなると答え、ゆで卵に塩をかけほおばったそうです。しばらく休み、しゃんとなったのか、「鳥取の家に帰り、シャワーを浴びて休むから」と言って、車を運転して出発し、郡家で金網のフェンスにぶつかる交通事故を起こし、帰らぬ人になってしまいました。
 智志の人生を思い起こせば、精一杯全力でぶつかった日々であったと思います。挫折も経験していたようですが、前向きに心配りのある生き方をしていたように思います。気持ちが落ち着くまでには多少時間はかかると思いますが、智志の在りし日々を思い起こしながら毎日を過ごしていきたいと考えています。