風の館からの便り(つれづれなるままに) No.298
                                                                           

   2015年1月26日(月)
     自分の働き方

 年長者は、親や師からたたき込まれたさまざまなことを、次世代に伝えなければ死ぬわけにはゆかぬと、かって人々は皆考えていました。教えは書物に残していますが、作業マニュアルは、師から弟子に伝承されて仕事の質が保たれていたのです。伝承するときには、技術だけでなく気構えも同時に育てられていました。ところが効率を追求する現在の作業マニュアルでは、働き手は一部の部品のごとく取り扱われ、志の領域が抜け落ちているようで、労働環境の立て直しが急務と考えています。
 以前、年長者たちは手本を示して若い労働者に教えていました。勤勉さと礼節さ、礼儀と節度を身につけ、一人前の人間になるように鍛え上げられていたのです。
 姿勢を正すことを口すっぱく言われていました。具体的には、体の重みは自分の足を通して地に落とせと教えられたのです。そうすれば背筋が伸び、前をしっかり見つめて生活することができると諭されました。そうした大人の姿を見て、自分の生き方のモデルとして、日々努力を積み重ねていたのです。
 ところが今の若者に話を聞くと、自分の生き方のモデルを持っていないのではないかと不安で心配しています。仕事が不安定で、将来に夢を描けないでいる若者が45%を越えているのです。一日3つの仕事をやっても家賃さえ払えないでいる人もいるのです。
 社会の健全な成長のためには、現状の課題を早急に改善して若者が安心して仕事に打ち込めるような生活環境をつくることが必要です。働く勤労意欲の向上なくしてこれからの社会の発展はありません。会社の利益やグローバル化対策として、今行われている派遣労働のやり方はすぐ中止し、会社は正社員として雇用し、フルタイムで働くかパートタイムで働くか労働者が選択できるようにし、安心して仕事に打ち込めるような労働環境を構築していきたいものです。




   2015年1月27日(火)
     依存症の克服

 スマホを手放せない人、あなたはこれからも機械にとりつかれたままでよいのでしょうか。人生は長いです。今、立ち止まって自分の姿を振り返り、これからの人生をもう少し楽しめるものにしませんか。
 メールの返信がとても気になる人、あなたの姿はスマホゾンビに似ているのですよ。人に諭されれば悪いと思うのですが、わかっちゃいるけどやめられない現状に陥っているのではないでしょうか。
 スマホをいじるよりも、すぐ隣にいる人とおしゃべりし、人と話し合う楽しみを感じ取ってほしいと思うのです。幼い時からままごとをしたり、おしゃべりしたりして群れて過ごす時間を大事にしたいものです。家族一緒に、また地域のお年寄りともおしゃべりを始めましょう。