現在テレビで映される活躍している選手の姿を見て、あこがれを抱く子ども達はたくさんいます。親もわが子の希望ならと、熱中して応援しています。ところが少々その取り組みが度を過ぎているのではないか感じられる子がいます。月曜日の朝、校門前であいさつをしても、元気に「おはようございます。」と返事の返ってこない子がいます。あくびをし、寝不足かなと思われる子です。才能を伸ばす機会にと練習試合を含め、日曜日もなしに活動し、体や心を休める時間が奪われているようです。ただやればいいというものではありません。しっかり休養もとり、全力を尽くした従属感を味わうことで満足が得られ、次の原動力が生み出されるのです。才能とは、努力を継続できる力と考えた方がいいのではないでしょうか。
例えば、サッカーでゴールに向かって蹴るか、見方にパスを渡すか判断する時、その人の直感で決めます。この直感は、運を天にまかせたようなくじ引きではありません。日々の練習で身につけた考え抜いた当然の結果なのです。状況をしっかり見極め、見方がどう行動するか予想し、判断したものなのです。コーチや監督から言われたことしかしていない人は、状況に応じた判断ができません。自分でしっかり考えながら最善の方法を探っている人だけが身につけることができるのです。
日々の練習の中で、コーチの指導を自分の頭でしっかり考えながら行動につなげていく努力をしている人が、とっさの判断が的確にできるのです。この努力もせずに、かっこよさだけを考えている人は、自分の持っている能力を花開かせることはできないのです。大事にしていることを守り続けることのできる人が、プロフェッショナルへの道をあゆむことができるのです。