風の館からの便り(つれづれなるままに) No.251
                                                                           
  2013年7月2日(火)
     五事を正す


 中江藤樹氏の「致良知」にある貌、言、視、聴、思の「五事を正す」の教えを大事に生活したいと日々努力しています。
 貌・・心をこめてやさしく和
 言・・温かく思いやりのあることばで相手に話しかけましょう。
 視・・心をこめて温かいまなざしで人を見、物を見るようにしましょう。
 聴・・相手の話に心をかたむけてよく聞くようにしましょう。
 思・・まごころをこめて相手のことを思いましょう。

 相手に求めるのではなく、自分自身の姿をふり返り、自分の生きざまの目標にしています。

   2013年7月3日(水)
    家庭教育は個人の問題なのか


 学校・家庭・地域の教育力の向上が求められていますが、果たして今のままで可能なのでしょうか。例えば、家庭教育、果たして個人の問題としていいのか疑問を持つ一人です。核家族化の進む中で、親としての学びの場が果たしてあるのでしょうか。便利さだけを追い求め、人との関わりを極力少なくする方向で進められてきたように思います。品物を買う時さえ、会話をしないですむように自動販売機があちこちにできました。スーパーマーケットでもバーコードで処理し、支払いも支払いケータイを機械にかざし電子マネーで支払うようになっています。私には縁のない環境ですが、若い人たちはうまく対応されています。保護者同士のつながりや地域住民の結びつきが薄くなってきていると言われていますが、このような環境では仕方のないことかもしれません。
 環境に適応していくと、このままでは孤立化するしかありません。高校生の姿も50年代前半には、持ち物が子どもっぽくなってきていました。思春期を迎えているにもかかわらず、大人になることを拒んでいるようでした。後半には、読んでいる本がマンガ本や雑誌に重きを置き、難しい本を読まなくなりました。平成に入ると、いっそう幼稚で子どもっぽくなっているように感じます。
 教育基本法が改正され、第10条に家庭教育が位置づけられました。「・・・生活のために必要な習慣を身に付けさせるとともに、自立心を育成し、心身の調和のとれた発達を図るよう努めるものとする。」とあり、たて社会の家族関係をつくる心意気をめざしていると考えます。親と子の関係をしっかり教えなければなりません。親は子どもに譲りすぎず、大人としての生き方モデルを示せるように、研修する機会を義務づけることもあってもいいのではないでしょうか。