V:バイタリティ(情熱) S:スペシャリティ(専門性) O:オリジナリティ(独創性)
P:パーソナリティ(人間性)
人は人の中で人になるのです。精神の気高さ、心温まる場面に接することで心を育むのです。なぜ子どもが話を聞かないのか分かっていますか。心がつながっていないのです。信頼されていない場面ではどんな指導も生きて働きません。お互いに信頼できるまで議論し話し合いをすることで分かり合えるのではないでしょうか。
今の子どもたちは、人との心のつながりの体験が少ないのではないでしょうか。人と交流してよかったと感じることができていないのです。
教師は子どもと一緒にいる間は自分のしていることを反省したり考えたりしている暇はありません。子どもの中に入り込み、一心不乱に指導にあたっています。子どもが帰った後で朝からのいろいろなことが思い返され、自分の指導を振り返ることができるのです。大切なのはこの時です。この反省を重ねている人だけが真の指導者として成長し、翌日に一歩成長した指導者として子どもの中に入り込んでいけるのです。
働きに出ている母親の歌です。
「ただいま」と玄関前の母の声、「おかえり」と出迎えるのは我が子かな。
共働きの家庭で育つ子には、一人でいることのできる力をつけましょう。留守番をする、寂しさを味わっている子には母親は家に帰った時子どもの心に安心感を与えるのです。ぎゅっと抱きして「ありがとう。ごくろうさま。」と耳元でささやくのです。
心の自立は自分で考え、失敗しても後始末をすることを繰り返すことで強くなります。困ったと言ってきた時は、しっかり向き合っていっしょに考え、解決方法を見つけましょう。
今の子どもはだっこやおんぶをした経験がほとんどありません。そのまま大人になり、急に子どもの世話をするようになり、戸惑っているのです。
そんな若い親たちに明日を熱く語る大人でありたいものです。明日は今からつくるものです。お節介と言われるかもしれませんが、近所の人に気づいたことを「私は〜と思うんだけど、手伝うことはないかな。」と言葉にして伝えるのです。やさしさをしまい込まずに外に出すようにするのです。それが絆づくりの出発点になるのです。
子どもの周りにおせっかいがあり、道草がある井戸端をつくるのです。他人の子の世話ができる親になりましょう。人と関われば当然トラブルもあります。よい機会です。けんかをして仲直りすることをくり返す中で、相手を意識し、考え、人とのつき合い方を身につけていくのです。ケイタイで連絡しあっても絆はつくれません。自分の身の回りをしっかり見つめ、小さな命や路傍の花にも心をよせるやさしさを身につけさせたいものです。近所のお年寄りと仲良しの子どもがいれば、その子の周りには心やさしい人がいるのです。共生が身近なところで息づいているのです。
冷や酒と親の意見はあとで効くと言い伝えられています。お節介と言われても遠慮せずに伝わったと思うまで言い続けましょう。一応お母さんをやっている人は、仕事で忙しいと逃げるのではなく、心をちょっと向けてください。食事はえさではありません。真心のこもった食卓では子どもは不平を言わずにおいしそうに食べてくれます。自分に自信を持ってください。食べてくれた時、「あ〜、うれしい。作った甲斐があったわ。ありがとう。」と言ってみてください。すばらしい家族の笑顔が返ってきます。子育ての柱は、家事を手伝いながら食の文化や知恵を引き継いでいくことです。