風の館からの便り(つれづれなるままに) No.244
                                                                           
  2013年4月24日(水)
     読書を自分の生活に生かす


 読書をする時、どんなことに気をつけたらよいでしょう。本を読んだら、主人公の考え方や生き方について、いろいろ考えてみることです。
 皆さんは、イソップ物語の「アリとキリギリス」のお話は知っていると思います。物語のあらすじを少しお話しします。アリさんは毎日毎日えさを探しに出かけ、見つけたえさをせっせと運んで、土の中に蓄えています。それは、寒い冬を越すためです。一方のキリギリスさんは、働きに行かないで毎日毎日音楽を楽しそうに演奏していました。やがて秋が終わり、寒い冬がやってきました。キリギリスさんは寒さのために死んでしまいました。アリさんは、温かい土の中で、たくさんのえさを食べながら春が来るのを待っていました。
 この物語について、たいていの人は「アリさんのようにコツコツとまじめに働いて、先のことをよく考えるのはとても賢い」と、感想を持つでしょう。でも、一度キリギリスさんの立場からも考えてみてください。キリギリスさんの一生は春になると、卵から出て幼虫になり、成虫になるのは夏の終わりからです。秋が終わる頃にはもう死んでしまいます。短い一生を夜寝ないで、一生懸命に歌を歌って生きているのです。また、キリギリスさんはすばらしい音楽家なのかもしれません。アリさんは働いてばかりいるが、働くのが好きかもしれないし、いろいろな所を見物でき、結構楽しんでいるのかもしれません。こう考えてみると、本を読むことがもっと楽しくなるでしょう。これを人間の世界や自分の生活にまで当てはめていくと、自分のこれからの生き方に大変役立ちます。一つの考え方だけでなく、いろいろな見方から本を読むと、今までよりも楽しく読むことができます。自分の生活の仕方とつないでいくと、これからの暮らし方に役に立つことになるでしょう。
 自分の読めそうな本から読んでみましょう。好きな本をたくさん読んで、たくさんの主人公や作者と友だちになりましょう。

   2013年4月25日(木)
    業務処理と情報処理


 チームで仕事に着手する時には、何のために、いつまでに、どの程度まで、誰と誰がするかということをしっかり決めておくのです。わかっているはずという前提で仕事をスタートさせないことです。
 何事も言葉でしっかりと伝えるとともに、相手の話をしっかり聞く場を設け、意見交換をしたうえで仕事に取りかかるようにするのです。あうんの呼吸、以心伝心、暗黙知などという考えは捨て去ってください。作業の要所要所で念入りにコミュニケーションをとる手間をかけることで時間や仕事のロスを大幅に減らすことができるはずです。
 自分ひとりでやる業務処理は、段取りをきちんと決め、見通しを持って実行するのです。チームで仕事をする時は、目的意識を共有し、情報交換して取り組みましょう。