風の館からの便り(つれづれなるままに) No.241
                                                                           
  2013年3月9日(土)
     学校教育がめざすもの


 社会に通用する文化価値を次の世代に伝承する役割を持っているのが学校教育です。知識を教えるのはその方法であり、教師の役割は子どもたちを価値ある人に育てることです。ところが、知識の学習にかまけて人を育てることを忘れているのではないかと心配される現状です。
 学力が低下するのは、教授技術や教材の問題ではなく、過去の優れた文化、習慣に対する尊敬の欠如によるものだと気づかないのでしょうか。
 戦後、古いものは悪いものとして否定することが正しいように考える人間によって文化破壊がおこなわれ、今日に至っていると考えます。好き勝手なことをするのが自由だと勘違いしたのも是非もないことかもしれませんが、ここらで立ち止まって考えてもいいのではないでしょうか。
 若い親にどういう育て方をしたいか尋ねると、「のびのび育てたい。」という答えが返ってきます。そこで中身を尋ねると、ただなんとなく余分な干渉をしないで、子どもの持っている才能を発揮させるような育て方を願っているのです。自然の中でリンゴの木をのびのび生長するにまかせると、枝は茂ってもろくな実はつきません。きちんと余分な枝を切り、太陽の日が各枝に当たるように手入れをして初めて収穫の喜びを味わえるのです。
 儀式や講演会などおもしろくないと親が思っているので、子どもも式場で騒いだり、暴れたりするのです。今の学校はモラルハザード(規律の欠如)の状況にあるのではないでしょうか。教育的配慮の名のもと、公共の学校の器物を壊しても弁償させることがないというルール違反もなされているのです。社会のルールに反した時は、怒られて当たり前なのですがどう思われますか。きちんと責任を自覚させるためにも親と共にどうするか考えてほしいものです。
 不正はしないこと、人に迷惑をかけないこと、年上を敬うことなど人間にとってごく普通のことをきちんと身につけさせましょう。 

   2013年3月10日(日)
    規範項目の徹底


 学校生活の約束ごとを規範として自覚させましょう。これらは落ち着いた学校生活を子どもたちに送らせるために必要なことばかりで、言ってみれば学校という社会で、地域社会を過ごす上で、人間として持つべき規範意識を内包している事項なのです。
(1)チャイムで行動できる。
(2)気持ちよいあいさつができる。
(3)迷惑をかけたり失敗したりした時に、きちんと謝ることができる。
(4)時間を守れる。
(5)忘れ物をせず、ノートをきちんととる。
(6)ルール(校則をはじめ社会のルール)が守れる。
(7)清掃をまじめにする。
(8)人が見ていないところでも善悪の判断ができ、正しい行動がとれる。
(9)いじめをせず、困っている人や弱い人を助けることができる。
(10)その場にあった言葉遣いができる。
 各項目をきちんと子どもが身につけているか、日々様子をじっくり見てみましょう。あせらずじっくり子育てを実践しましょう。