風の館からの便り(つれづれなるままに) No.223
                                                                           
  2012年6月30日(土)
       赤ちゃんの心


 赤ちゃんの周りにいる大人の顔が、赤ちゃんに反映します。特に生後40日に出会う大人の笑顔は赤ちゃんの心を育んでいきます。脳の神経細胞の発達からみると、2ヶ月から4ヶ月の間に細胞同士のつながりが増えていきます。この間に赤ちゃんの心もお母さんの笑顔で安心と信頼の心を育んでいくのです。
 三つ子の魂百までといわれますが、まさにその通りの発達をしているのです。若いお母さん達、一人で悩まず、隣にいる大人に手助けをお願いするようにしましょう。みんなで子どもを育てる風土をつくれば、赤ちゃんはより安心した環境で成長できるのではないでしょうか。昼夜が逆転して夜泣きする赤ちゃんは、昼間起きて活動していないのです。そのために夜相手をしてほしくて叫び声を出していると考えてください。解決方法はどうすればいいか分かると思います。
 生後八ヶ月までに脳細胞の連結はほぼできあがるという調査結果が出されています。しっかり赤ちゃんと向き合い、笑顔を注ぐことで安心と信頼の心を育むことができるのです。

   2012年7月1日(日)
    子どもを取り巻く社会環境の変化への対応


 子どもたちの願いは、家族が健やかで楽しく過ごすことではないでしょうか。ところが、子どものしつけや養育に無関心であったり、学校や他人任せにしたりする無責任と思われる保護者の増加、また児童虐待を行う親もいて、子どもたちにとって家庭が安心できる場でなくなってきています。
 都市化による地域社会における家庭の孤立や核家族化により子育ての知恵が伝承されにくいことなどに加えて、さまざまな育児情報が氾濫していることなどから育児不安やストレスに悩まされ、子どもの養育に対する自信を失っている親も多いように思います。
 昨今では、子どもに甘えすぎる親もいます。子どもたちに善悪のけじめを教えるのは大人の義務です。子どもの訴えを聞き、よいところを見つけてほめるとともに、叱るべき時にはきちんと叱り、善悪の区別をきちんと教えていくことをおろそかにしてはいけないのです。大きくなれば分かるであろうと期待するより、今、目の前の子どもと向かい合って教えていくのです。
 育児は育自です。子育ては、誰でも初めてやることなのです。子どもを育てることを楽しむことで、ゆとりを持つことができます。そのために、メールではなく直接顔をつき合わせておしゃべりできる仲間や近状の人を見つけ出し、困ったことは、すぐ相談するのです。人から話を聞いて、よいことはまねてやってみるのです。その子にマッチしたやり方を見つけ出す努力をすることが、親には必要なのです。