中国・四国学生ソフトテニス選手権大会

農三 佐藤祥子

 三年生にとって現役最後の、四年生にとっては学生最後の学連の試合である中四は、十月十五日〜十七日、山口で行われた。

 この試合は、今シーズンの締めくくりの試合であり私たち三年は、この幹部でやってきたことは間違いでなかったと確信し、「部のため、一・二年生のため何か残せるものがあれば」と、完全燃焼しようと臨んだ。

 まずは、男子団体戦。Aチーム、Bチームともに、東亜大BにB-0、山口大にB-0で勝ち二回戦へ進むこととなった。まだまだ余裕やね。

 Cチームは広工大Aとの対戦。広工大は中選でAチームがすでに対戦しており、相手メンパーやその強さというものがある程度わかっていた。それが不安や硬さにつながってしまったのかもしれない。結果はO-Bで敗れはしたものの、このチームの三年生、間野君、古橋君はそれぞれペアである竹内の「間野さんとのダプル後衛楽しかったっす。」、内田の「ペアが古橋さんで良かったです。」から、後悔よりも満足感のほうが大きかったことだろうと思われる。

 全員一年生であったDチームは徳山大Aと対戦し0-Bで敗れた。

 一年生へ。今は学連の試合に出ても勝てないことのほうが多いと思う。でも、みんなそんな時期があったんよ。毎日毎日ただ一生懸命に練習して、もう辞めてしまおうかと悩むこともあって、気づいたらいつのまにか勝てるようになってて。(って私だけ?)あきらめずに続けた先には、必ず何かデカイものが得られる!がんばれ!

 OBチームであるEチームは吉備国Bとの対戦。OBチームは必ず何かやってくれるはずだと私達を期待させる何かを持っており現役生にファンが多い。O-Bで敗れたものの、いつも楽しい魅せるテニスをありがとうございます。(後藤さんへ ― 現役生がうわさの砂いじりを見たいと切望していますよ!)

 二回戦Bチームは松山大Aチームとの対戦。まず一本目は銭谷・誠組。いいところで何本か決めるものの、相手ぺースに冷静さを欠きO-Cで敗れた。

 続いて石井・功一組は、本日一試合目だったこともあり、硬さが見られた。この状況をなんとかしようとコースを狙ったりするが、O-Cで負けてしまった。

 そして徳重・木村組。二年生ペアであり将来鳥大を担うだろうペアだが、集中力に欠け、単発で終わるポールが多かったように思われる。O-Cで負けてしまった。

   「松山大A」という名前に負けて自分のできること・したいことが、できなかった人もいるかもしれない。相手が強い場合、思ったように試合をさせてもえず淡々と試合が進むことがよくあるけど、そんなときこそペアで話し合うことが大切だと実感した。

 Aチームニ回戦は山口大A。同じく去年の中四の二回戦で対戦し2-Bで負けた過去を持つため、今回は絶対負けたくないと思い試合に入ったことだろう。

 まず、塩見・阿部組。相手後衛のミスと、先に攻めたサム(阿部)のポレーが決り三セットを先取しマッチを握った。しかし、次の一本を相手に決められ、勝ちを意識しすきたのか、そこから何かが変わってしまった。相手前衛につかまるようになり、塩見のミスが目立ちはじめた。ついに相手ぺースのままファイナルにもつれ混み、3-Cで負けてしまった。

 二本目は陽助・原口組。陽助のナイスボールが相手のミスを誘い、原口がしっかり決める。危なげない試合展開で勝つ。

 三本目良いムードの状態で藪下・青木組へ。しかし、相手はどうも相性の良くない(って言ったらおこられるかも)前衛・吉國。1-Cで負けてしまった。一次戦、1-3で二次戦へ。

 二次戦、陽助・原口組C-2で楽勝。野生児、ハラハラの超スーパースマッシュフォロー×2。誰もが「超すげえ〜」と思ったはず。いいもの見させて頂きました。こんな感じで三次戦へ。みんなの期待を背負った二人。一セット目を取られてしまい、「やっぱりダメかも」ムードになろうとしたが、二人の気持ちが強かった。陽助のAチームとしての自覚、ペアである三年生が最後であるということ、そして、強い相手には負けたくないという気持ちが、集中カとなり相手のミスを誘うナイスポールとなった。終わってみれぱC-1で快勝。応援していた人の気持ちが伝わったというような試合でもあった。

 三回戦、松山大OBチームである松山大Cチームとの対戦。塩見・阿部組、陽助・原口組ともに、一次戦1-C、0-Cで負けてしまったが、薮下・青木組はC-0でまずは一勝。二次戦も青木の思い切りのよい飛び出しでC-1で危なげなく勝った。三次戦、ダブル前衛との対戦。ーセット目を先取し、2-2へ。しかし、相手後衛サイドの前衛が前に出るようになり、次第に流れが変わっていった。粘るものの流れは変わらず、2-Cで負けてしまった。そして、鳥取大Aチームのベスト16が決まった。

 女子団体戦。Bチームは東雲大Bとの対戦。男子に「甘い」と思われるかもしれないが、互いのペアも「勝ち」より「精神的に強くなる」ことを意識していた。東中・平本組、佐藤・河崎組ともに、1-C、0-Cで負けてしまったが、得たものが大きい、気持ちの良い試合だった。

 Aチーム一回戦の相手は、今まで何度も対戦したことのある岡理大A。相手チームが一本だったため、勝ちを意識しすきたか、一次戦、森本・花田組は、固さがみられ、0-Cで負けてしまった。二次戦、須田・福間組は、これまで何度か対戦したことがあり、危なげなくC-0で勝った。

 二回戦は松山大Bとの対戦となった。相手が強いことが初めからわかっていたため、両ペアとも思い切りのよいテニスを自分たちのべースでしていた。結果としてはO-Aで負けてしまったが、見ていて気持ちのよい内容のある試合だった。

 二日目の個人戦。それぞれのペアとも団体戦での反省を生かし、試合に臨んでいた。男子では間野・竹内組、中安・後藤組、田中・原口組、上田・赤木組(不戦勝)、塩見・阿部組が、女子では佐藤・河崎組、須田・福間組、森本・花田組が、初戦を突破した。

 しかし二回戦を突破したのは藪下・青木組だけだった。藪下・青木組は三回戦も順調に勝ち進み、さらにみんなの応援を受け、四回戦も秋山・西川組(吉備大)をC-2で破り、三日目へと残った。

 次の日、五回戦の相手は、西村・阿部組(広工大)。ニセット先取し、「これもいける。」と手ごたえを感じさせたがファイナルヘもつれこみ、白熱した試合の結果3-Cで負けてしまった。そして、男子個人戦、ベスト16入りとなった。

 こうして今シーズン最後の遠征は幕を閉じた。この大会で、少し気になったのは部員同士、あるいは学年間での意思の疎通の問題である。他大学がうらやましがるほどのこれだけの人数が集まれぱ、さまざまな考えが生じるのは当然だと思う。しかし、その「考え」を、キャプテンなり先輩なり同輩なり後輩に伝えなければ、誰もその個人が「今どんな考えを持っているのか」はわからない。自分のことをわかってくれないと思う前に、誰かにその「考え」を伝えることが大事だと思う。そしてさらに相手の「考え」も聞き、もう一度自分を振り返ってみる。これだけの人数がひとつのことをやっているのだから、自分の考えをもちつつ、時には妥協しなけれぱいけないこともあるだろう。いろいろな人と話をし、意思の疎通をはかりながら、「チーム一丸」となって、次のシーズンを戦っていって欲しい。