全日本学生ソフトテ二ス大会

教三 原口始

 今年のインカレは兵庫県城崎郡日高町の神鍋高原で行われました。日程は八月八日開会式、同九日から大学対抗、同十一日から個人戦が行われました。大学の大会では一番大きな大会でトップの選手が見れるし、近くで行われるので多くの人に参加してほしかったのですが、男子十二人、女子二人の参加にとどまりました。

 八月九日(月)は大学対抗一日目でした。男子の一回戦は電気通信大学でした。関東では下位のチームなのですが、全く知らない相手なので油断はできません。私達のチームは@塩見・阿部組、A田中(陽)・原口組、B藪下・青木組というオーダーで挑みました。

 まず塩見・阿部組は吉井・佐々木組と対戦しました。試合はどちらもパッとしなかったのですが、最初の3ゲームを連取し、相手のミスにも助けられた塩見・阿部組がD-2で先勝。続いて田申(陽)・原口組が荒木・児島組と対戦しました。一ゲーム目は田中のレシーブエース、原口のポレーなどで簡単に先取、その後も相手のミスなどでD-1で勝利。最後に鳥取大学大将の藪下・青木組が山本・清水組と対戦。相手は序盤からミスを連発。藪下・青木共にポイントも取り、D-0の3ポイントゲームで楽勝。よってB-0でインカレの初陣を飾りました。

 続く二回戦は神戸学院大学でした。オーダーは@徳重・内田組、A田中(陽)・原口組、B藪下・青木組です。

 インカレ初登場の徳重・内田組は塩田・上丸組と対戦しました。序盤から3ゲーム連取されて苦しい展開。しかしここから相手が急に崩れ2ゲームを取り返す。しかし粘りもここまで。後半は自分達のミスで自滅。結局2-Dで敗れました。続いて田中(陽)・原口組は金子・新宮組と対戦。いやな流れを切りたいところ。試合は序盤こそもつれたが、中盤から田中・原口組のミスが目立ち、1-4とリードを許す。しかしここから粘りを見せる。派手なプレーは無いものの、粘って相手のミスを誘い、ファイナルゲームにもつれこむ。こうなれぱ流れはこちらのもの……のはずが、集中力が切れミスを連発。3-Fでファイナルゲームを失い、4-Dで敗れ、後がなくなりました。しかし頼りになる藪下・青木組が控えている。期待されると燃える二人なので必ずやってくれるはず。その通り、松田・中田組をあっさりD-0で料理した。この試合は二人でポイントを重ね、相手にスキを見せない完勝であった。これで二次戦に進んだ。

 二次戦の相手は徳重・内田組を下した塩田・上丸組。試合は8ゲーム目までサービスキープが続き、ファイナルゲームまでもつれ込む接戦。このゲームも取ったり取られたりの息詰まる戦い。ここで前衛の差が出た。青木は確実にポレーで得点。相手の上丸はミス重ね、F-5でものにし、結局D-4で辛うじて勝利。これで対戦成績は二‐二のイーブン。調子に乗ってる藪下・青木組に更に期待が高まる。

 三次戦は田中・原口組をファイナルで下した金子・新宮組。試合は相手の前衛がかなり健闘するが、それ以上に後衛がミスを重ねる。藪下のナイスポールもあり、4-1でリードした。ここまで調子のよかった藪下だが、ここから崩れる、相手後衛も調子を取り戻し、二次戦同様ファイナルに突入。このゲームは一進一退の攻防が続き、デュース。9-9で迎えたレシーブ。ここで藪下が痛いレシーブミス。続くポイントは相手前衛がボレーを決め、9-Jでこのゲームを失った。よって2-Bで神戸学院大学に敗れたのだが、シード校相手に大健闘したと思います。しかし惜敗だっただけに悔しい。この悔しさを個人戦にぶつけたいところです。

 女子の大学対抗は初戦から第五シードの天理大学と対戦しました。初戦突破が一つ目の目標でしたが、やはり力の差がありました。しかも山本・福間組の一ペアでの出場という不利もあり、●-●で敗れました。しかしインカレで強豪校と対戦したということはいい経験です。この経験を個人戦、そしてこれからの試合に活かしていってほしいものです。

 八月十一日(水)は個人選手権が行われました。団体戦で学んだことを活かし、自分の良さをしっかり出してもらいたいところ。男子は六ペア出場した。

 男子個人戦一回戦、田中(陽)・原口組は立教大学の沖島・原口組と対戦。相手はミスを連発、こちらのポイントもあり、なんとパーフェクト!相手に一ポイントも与えずD-0の完勝。他のメンバーは違うペアの応援をしていた為、誰も見ていなかったが、こういう試合は誰かに見ていてほしいものだ。

 塩見・阿部組は東洋大学の堀田・鵜山組と対戦。相手のミスは多かったが、自分達のテニスをしてD-0の完勝。

 石井・田中(功)は東京経済大学の山口・立花組と対戦。田中は要所でポイントするし、相手はミスから自滅。D-2で勝利を収めた。

 徳重・内田組は文教大学の塩崎・新妻組と対戦。内田のレシーブミス連発があったものの相手のミスに助けられD-0で勝利。

 西森・木村組は関西外国語大学の馬場・西村組と対戦。木村は一年前のあの記憶がよみがえる。なんとしても思い切ってやってほしいものだ。西村・木村二人揃ってミスを重ねる。ところどころいいポイントもあったが、0-Dで完敗。

 藪下・青木組は早稲田大学の福田・江口組と対戦。この試合は藪下・青木組のぺースで進み、D-1で圧勝。

 男子は六ペアのうち五ペアが二回戦に勝ち進んだ。

 女子個人戦一回戦、山本・福間組は大阪大学の瀧本・平田組との対戦。たくさんのチームメイトが応援したせいか、かなり緊張している様子。急に試合に入ったこともあり、自分達の力を出せず、●-●で敗れた。勝てる試合だったのだが、残念です。

 男子個人戦の二回戦は各ペア共シード選手との対戦。田中(陽)・原口組は日本体育大学の山本・折戸組と対戦。田中は相手の厳しいボールにも対応し、粘りを見せるが、ポイントを得る手段がなく、1-Dで敗戦。

 塩見・阿部組は青山学院大の清野・千木良組と対戦。この試合は両前衛のポイントの取り合いとなった。4-3でむかえた第八ゲーム、マッチをにぎるが相手はシードの意地を見せ、ファイナルゲームヘ。健闘したが、ファイナルで力の差があらわれ、4-Dで敗れた。

 石井・田中(功)組は桃山学院大学の的場・鬼塚組と対戦。二人共ミスは少なかったが、石井が相手前衛にカモられ1-Dで負け。

 徳重・内田組は立命館大学の伊東・土井組と対戦。入りがとてもよく、ニゲームを連取するがここから徳重・内田組のミスが目立ち、2-Dで敗れた。

 藪下・青木組は和歌山大学の中前・岡本組と対戦。この試合は藪下が絶好調。相手の二人が藪下のストロークについていけず、D-1で完勝。唯一の二回戦突破となった。

 男子個人戦の三回戦は藪下・青木組が愛知学院大学の森脇・河本組との対戦。この辺まで来るとどんな相手でもかなりうまい。思い切ってぷつかっていってほしいものだ。試合は、二回戦を快勝した藪下・青木組が勢いに乗り、3-1とリードする。相手後衛は球は早いが、ミスが多かった。しかし五〜七ゲームは相手後衛のミスが減り、3ゲーム取り返され、3-4とリードを許す。流れは相手にいってしまったかに思えたが、八ゲーム目はC-0であっさり取り、ファイナルヘ。ファイナルは藪下のサイドパスニ本、青木のポレー二本もあり、5-3とリードする。勝てそうだったのだが、九本目はポイントを取るためにあせって、ミス。このミスで流れが変わり、ここから相手の三運続ポイント。5-Fで取られ、4-Dで敗れた。ベスト256であった。負けはしたが、全国で通用することを見せつけた。

 僕たちのインカレはこれによって幕を閉じたが、かなり勉強になった。技術もさることながら精神力もすごかった。こういう大きい大会では試合に出て学ぶこともあるが、強い人を見て学ぶこともかなり多い。現役のみなさんにはどんどん参加してほしい。