第四十四回中国・四国学生ソフトテニス選手権大会

工三 中安清一郎

 今年の中四は、十月十六〜十八日に渡り松山大学で行われた。雨のため、個人選手権は行われず団体戦のみの大会となった。

 中四は、三年生にとっては現役最後の大会で、四年生にとっては大学最後の大会となった。

 男子の大学対抗戦、まず最初の登場となったのはDチーム。広経大Cとの対戦であった。一本目の問野・内田組は、相手後衛のミスにより一ゲーム目を取るが、ニゲーム目以降問野のミスが目立ち、1-Cで負けてしまった。二本目の古橋・小川組は、古橋の粘りのあるテニスが相手のミスを誘い、また小川の大胆なポジションが相手を苦しめ、C-0と快勝した。二次戦になると、古橋の打つ球が前衛にとられ、惜しくも3-Cで負けた。しかし、古橋の上達ぶりは目に見えて分かり初心者でもやればできることを証明してくれた。

 次の登場はBチームであったが、Dチームの古橋組があまりにも頑張り、みんなの視線を釘付けにしているうちに、水上・阿部組が相手の岡理大BをC-0で倒した。相手は一本だったのですぐ終わった。

 Aチームは、春のリーグで入れ替え戦の時に倒した広修大Aとの対戦となった。まず一本目の中安・原口組は、いつもの様に入りが悪かったが、相手のミスに助けられC-1で勝った。続いて柳本・川辺組は、調子が上がらず一、ニゲーム目を取られてしまうが、三ゲーム以降は本来の力をだしC-3で勝つ。三本目の藪下・青木組は、スコアーに「みてて気持ちいい(品川さん)。」と書いてあるように、気持ちよくスパッとC-0で勝った。全ペアが勝ち、次の山口大Aとの試合に向げ弾みがついた。

 Cチームは、岡商大Bとの対戦であった。一本目の徳重・木村組は、一年生の期待のペアであったが、徳重が相手前衛を気にしすぎ木村もぺースがつかめず0-Cで負けてしまった。二本目の田中・塩見組は、W後衛であるが、持ち前のシュートポールで相手後衛に打ち勝ち、C-2で勝った。三本目の有田・谷本組は、前半のミスが響き2-Cで負けた。二次戦での田中・塩見組は、四ゲーム目までは一進一退であったが、五ゲーム目から田中のミスが増え、2-Cで惜敗した。一年生の四人は、技術そのものはなかなかのものを持っているが、経験の無さと、精神力の弱さが結果に出てしまった。

 Bチームの二回戦は、広島大Bとであった。広大Bは四年生チームであり、元大将ペアの高岡・二村組もいた。一本目の水上・阿部組は、百武・納屋組との対戦となった。水上は、ラリーになる前にミスをしてしまい、阿部をうまく使えず1-Cで負けた。二本目の浜口・植組は、高岡・二村組との対戦となったが、驚異的な強さの前に1-Cで敗れた。三本目の河盛・田中組は、河盛のいろいろコースを打ち分けるみだれ打ちと、田中がボールによく触り、大接戦の末C-3で勝った。二次戦では、河盛のみだれ打ちを相手前衛が確実にとめ、田中も一次戦のようにボールに触れず、1-Cで敗れた。Bチームの中では、阿部・田中の両前衛が三年生の後衛と一年間組み、力をつけてきたように思える。今後に期待したい。

 Aチームの二回戦は、山口大Aチームであった。Aチームの今大会の目標は、このチームを倒すことであった。一本目の中安・原口組は、気負いしすぎていきなり三ゲームを連取された。いつもならこのまま終わるが、四ゲーム以降冷静になり、三ゲーム取り返した。ファイナルになると、相手が先に点を取りそのまま逃げきり、3-Cで負けた。二本目の柳本・川辺組は、大将ペアの古木・吉國組と対戦した。四ゲーム目までは押され気味であったが、五ゲーム以降ぺースをつかみ、ファイナルに持ちこんだ。しかし、先に点を取られ、ミスも重なり負けてしまった。三本目の藪下・青木組は、相手の祖父江が足の傷のため棄権し、勝つ。二次戦は次の日に持ちこされ、小雨の中、行われた。藪下組は、三ゲーム連取し、いきなりマッチを取る。そしてきっちり青木がポレーを決めてC-0で勝利。三次戦では、この勢いのままいくと思いきや、相手前衛の吉國がポールによく触り、1-Cで敗れた。結局負けてしまったが、着実に差が縮まっている。来年の五大では是非勝ってもらいたい。

 女子の大学対抗戦は、Aチームが徳島大、Bチームが松山大D,Cチームが広経大Aと対戦した。

 まず、Bチームは佐藤・平本組が登場。佐藤は最近上達してきており、平本も前衛らしくなってきたので期待していたが、相手が悪く0-Cで負けた。森本・菅谷組も、なんとかしようとするが、相手がミスらず0-Cで負けた。

 続いてのCチームは、東中・牧田組のW後衛であったが、大会前に急につくったペアだったので、息が合わず0-Cで負けてしまった。

 Aチームは、須田・花田組が自分たちのぺ-スでテニスをし、C-0で快勝した。山本・福問組も、緊張しながらもC-0で勝ち初戦を突破した。

 二回戦は、松山大Aとの対戦となった。相手が強いということが最初から分かっていたので、逆に開き直っていたみたいで、二組とも善戦した。結果は二組とも0-Cで負けたが、内容のある試合であった。

 今大会で印象に残ったのは、山大Aチームとの二次戦での応援である。雨が激しく降っているにもかかわらず、傘もささずに男も女も声を張り上げ応援していた。よく考えてみるとバカである。全員びしょ濡れになり、試合の後ウォームアップをみんなで干していた。でもこんなところが鳥大である。これからも、どんなに強くなろうが、弱くなろうが、鳥大らしさを忘れないでほしい。