中国五大学競技大会

教三 木島修治

 第47回中国五大学学生競技大会ソフトテニスの部は七月十二日から十四日の三日間、山口大学で行われた。昨年同様、約四十人の大所帯のわが鳥取大学ソフトテニス部はバスを貸し切り、朝早く正門を出発、山口を目指す。山口に着き、バスを降りて皆が口をそろえて「暑い〜。」を連発。五大は暑くて当たり前。「五大は暑い。」という事実はおそらく47年前から変わっていない。そんな観光客みたいなことをブーブー言うヒマがあったら、一秒でも早くコートを走れ、と言いたかったが、自分も人の三倍は「暑い」と連発していたので言わなかった。他の大学も続々と会場に到着。ライバル達の顔をみて緊張が高まる。しかしこの緊張は試合のためだけではなかった。今年はソフトテニス部が応援合戦に参加することになっていたからだ。主将品川を筆頭とする応援部隊はテニスとは別に練習を重ねていた。見ているこちらの方が緊張する中、鳥大ソフトテニス部は無事応援合戦を修了。あとはテニスに集中するだけ。

 前置きが長くなってしまったが、試合の話をするとしよう。一日目の団体戦、昨年最下位だったため男女ともリーグの一番下の枠、「今年こそは、この枠から脱出してやる」と意気込んで、男子は初戦の広大戦に向かう。しかし、その意気込みもむなしく、浜口・吉村組、野沢・川辺組がファイナルまで粘ったが、結局昨年同様Oで惨敗。相手広大はベストメンバーではないにもかかわらず、一勝もできなかった。

 気を取り直し、次は岡大戦、昨年は4-Dで敗れたが今年は違う。一番手の浜口・吉村組、二番手の後藤・恵良組がそれぞれC-2,C-0で勝利をおさめる。この勢いでいきたいところだが、三番手の柳本・植組、四番手の木島・品川組、五番手の野沢・川辺組がそれぞれ、0-C,2-C,1-Cで敗れる。完全に流れを変えられてしまい、二次戦で残る浜口・吉村組、後藤・恵良組も撃沈され、終わってみると2-Dで負け。昨年のこともあるだけに悔しさはひとしお。

 次は定期戦で何度か勝ったことがある島大と対戦。野沢・川辺組に替え、河盛・矢田組を投入、気持ちも新たにし勝利を目指す。一次戦柳本・植組、木島・品川組、浜口・吉村組が勝ち、3-2でリード。二次戦で木島・品川組が敗れるも、柳本・植組が4-1で勝つ。三次戦を向かえて、2-1で数的にはこちらが有利。しかし島大の残りのーペアは別府・端組、実に厄介な相手である。とりわけ別府、この後衛は自分のシュートに絶対の自信を持っており、先の定期戦においても別府一人にやられたという苦い経験がある。島定のようにならねばよいが……。しかし、悪い予感は的中。別府のシュートボールに翻弄され、柳本・植組、浜口・吉村組はそれぞれ1-Cで敗れた。

 しかし、このまま終わるわけにはいかない。はるばる一番遠い鳥取から来たからには、相手が強敵であろうが、あきらめるわけにはいかない。反省は鳥取に帰ってからゆっくりすればいい。最後の山大戦にかける。雨のため使用可能のコートが少なくなり、今まで二面並行で試合を進めていたが、一面だけとなった。しかし、このことが鳥大をパワー-アップさせた。一コート四十人の大応援団の声は相手の山大はもちろんのこと、会場全体を飲み込んだ。今まで三連敗してきたチームとは思えないプレーで、一番手の後藤・恵良組がC-2で快勝。続く二番手の野沢・川辺組も山大相手に自分たちの実力を十分に発揮しC-3で勝つ。しかし、天気が回復し、二面並行に戻ると、もちろん応援団も2つに分裂。そのせいもあってか、三番手の浜口・吉村組、四番手の柳本・植組、五番手の木島・品川組がそれぞれ、1-C,3-C,0-Cで敗れ、二次戦で後藤・恵良組が残るも、三次戦で敗れた。結局、今年の団体戦も最下位という結果に終わってしまった。

 一方、女子の団体戦の方だが、山大、広大には0-Bとあっけなく敗れたが、島大戦においては、村田・福長組がC-2で一勝し、岡大戦においては、村田・福長組、野山・島谷組がそれぞれ、C-1,C-2で勝利をおさめた。しかし、女子も男子同様、最下位に終わった。

 個人戦においては男子は浜口・吉村組と木島・品川組の16本が最高位だったが、女子は村田・福長組がベスト8という好成績を残した。

 今年の、五大、男女共に団体戦最下位という結果に終わったが、男女それぞれに最下位になる原因がある。女子においてはチーム全体的なレベルの低さ、男子においては大将ペアの力不足ということにつきる。五大のような戦滅戦においては、このことが顕著にあらわれる。大将ペアは普段の合練においても、常に少なくとも中国地区レベルを念頭に置きながら練習をする必要がある。男女共に今回の五大で得たものを一人一人がこれからの試合で生かしてほしいものである。