中国五大学学生競技大会

工三 椎葉徹

 第46回中国五大学学生競技大会ソフトテニスの部は、七月七日(金)〜九日(日)の3日間、広島大学西条総合運動場で行われた。今年現役部員は46名を数え、五大学ではうちが最も人数が多かった。そのため汽車で行くよりも、バスを貸りたぽうが割安になるということで、なんと運転手つきで大型バスを一台貸り切ってしまった。これには正直驚いた。いつの間にやら、やたらと大きな部になっていた。自分が入部した当時を思えば、実にうれしいかぎりである。まあこんな話はきておき、大会の話をしよう。

 大会初日は団体戦である。男子の初戦の相手は広大、前回うちが唯一勝利を収めた相手である。(前回は小林・板倉組が4本まわしをして勝った。)こちらの一番手には近頃調子のいい呉・恵良組を出したが、いつになく2人とも体がかたかった。「緊張」という言葉とは全く無縁と思われた呉が「めっちゃ緊張してます。」と試合中こぼしていた。団体戦の流れをつくる一番手、しかも初日の初戦は一年生ペアには荷が重かったかもしれない。結果は1で敗け。それが尾をひいたのかずるずると2番手以下も敗退。なんと一次戦で全滅してしまった。

 相手の広大は一番手を温存し、ベストメンバーでないのにもかかわらず、全く歯がたたなかったのがかなり口惜しい。しかしすぐに気をとりなおし、次の岡大戦に挑む。

 今回の五大の目標は、岡大、島大に勝ち3位に入るということであったので、この岡大戦が最初の山場であった。皆気合いを入れて試合に臨んだ。前の試合とはうってかわり、呉・恵良組がC-1で快勝、木島・品川組もファイナルまでもつれこんだものの接戦を制し勝利を収めた。しかし残りの3ペアはいま一つぺースをつかめず敗れてしまった。一次戦で2-3、少々不利である。二次戦呉・恵良組が敗れるも、木島・品川組が勝利三次戦も接戦の末、彼らが勝利を収めた。残るは最終戦、相手は大将ペアであるが、流れは完全にこちらにあった。しかし、この時もう木島・品川とも完全にへたばっていた。災天下の中、連戦していた彼らの体力はもう限界であった。皆の応援の声も、かけられる言葉も耳に入っていないようだった。そんな状態で勝てるはずもなくC-1で敗れ、岡大戦をものにすることはできなかった。(この時ほど、何もできない自分が情けないと思ったことはない。)

 次の山大戦にはへばっている木島・品川組をはずし、浜口・川辺組をメンバーに入れて臨んだ。一次戦はその浜口・川辺組と野澤・植組が勝ったが、残る3ペアがまたしても敗退。2-3で二次戦に突入するも、ここで2ペアとも撃沈され、山大戦も落としてしまった。

 残るは島大戦のみ。ここには絶対勝たねば。木島・品川組をメンバーに戻し、最後の闘いに挑む。一次戦は呉・恵良組、野澤・吉村組、柳本・植組が勝利、3-2とリードして二次戦に入るが、ここで呉・恵良組、野澤・吉村組が敗退、頼みの柳本・植組も三次戦で敗れてしまった。結局島大にも勝つことができず、今年の五大も最下位に終ってしまった。

 今回、最下位になってしまった大きな要因の一つはやはり、岡・権葉組が大将ペアであるのにもかかわらず、一勝もできなかったことであろう。対戦した相手は皆その大学の1,2番手と強敵ではあったが、「勝たねば」というプレッシャーのためか、本来の実力を出すことが出来ず、全く話にならない内容であった。その結果、他のペアに大きな負担がかかることになった。特に木島・品川組には頭の下がる思いだった。(ほんま、すんません)戦滅戦において、大将ペアが残る、残らないは死活問題である。大将が勝たずして勝利するのは極めて困難だ。それにもかかわらず、岡大、島大戦で競ることができたのは、木島・品川組以下1・2年生の活躍によるところが大きい。1・2年生の躍進には目をみはるものがある。学内では2番手にあまんじている木島.品川組も、もはや実力、風格とも大将ペアであろう。今後はこのペアを軸に強いチームができてくるはずである。技術的にはもう他大学と大きな差があるとは思えない。体力、精神力、そして技術を切瑳琢磨して磨けば、来シーズンは最下位で終わるというようなことはないであろう。1・2年生の今後の活躍に期待したい。

 尚、個人戦は団体戦が長びいたため2回戦までしか行われなかった。そのため皆少々不満が残ったようだ。

 一方、女子のほうだが、男子の団体戦が連続して行われたため、全く試合を見ることができなかったが、結果は男子同様最下位だった。やはり、しっかりした経験者がいないため五大で勝ち上がるのは少々難しいようだ。しかし女子のほうの上達ぷりにも目をみはるものがある。「上手になりたい。」「試合に勝ちたい。」という気持ちと、たゆまぬ努力があれば、来年花を咲かせることは不可能なことではない。

 現在の鳥大ソフトテニス部には、少人数の頃にはなかった勢いがある。その勢いに乗って近頃定着化してきた弱小鳥大の汚名を来シーズンは返上したいものだ。

 若手諸君の今後の健闘を祈る。