リーグ戦・優勝大会遠征記

農四 中尾建子

 第7回中国学生軟式庭球リーグ戦大会及び第29回中国学生軟式庭球優勝大会は、5月10〜12日に、島根大学及び総合運動公園テニスコートに於いて行われた。

 女子は昨年、何年振りかの入替戦出場をのがれての4位でありましたが、今年はどの大学のレベルも同程度で、混乱になるようだった。

 初戦は山口大、一面で試合が行われたため、人数の少ない鳥大でも応援ができたという事は、試合をしているペアにとっては、とても心強いものだった。井上・前田組が負け、乗本・小林組が勝って一対一。一年生のホープ、(といっても一人しかいない)加藤選手とありがたくも組ませていただいた私とのペアは早くもピンチの到来。相手はというと、これまた山大一年生のホープ柏坂選手と、古株井芹選手とのペア。早くも両大学、優勝に向けて盛り上がってきた。「たかが一年!」と思い臨んでゲームカウント4−1となり、「これは楽勝!」と思った矢先、悪夢の三ゲーム連取されてしまった。悪いのは私。「よっしゃもらった!」と思った相手後衛の決め球をコースに入ったものの、ボールがラケットに当たらずに、コーナーに決められてしまい、何本もあっただろうか?、完全に読み勝ちしたと思ったのに……!というわけで、あっという間のファイナルゲーム。「負けたらどうしょう」と半ばビビりつつ入ったゲームであるが、相手のミスで終わってしまった。これぞ、無手勝流なり。

 次に強敵岡山大。ここでなぜか加藤・中尾組が一番目に登場。そうです、エース井上・前田組が立ち上がりのまずい試合をしたため私が叱咤したんだ。というわけで、私達が試合を盛り上げるべく登場したわけだ。盛り上げる間もなくD−1で勝ち、次に問題の井上・前田組が秋本・間瀬組と対決した。秋本選手は、なかなか厳しいロヴをもっ後衛。井上選手の足がどこまでいうことをきくかが問題であったがD−4でなんとか勝って、岡大戦に白星をつけた。ちなみに、乗本・小林組は大森・岡本組になんなく負けちまいました。何もできずに終わった試合でしたが、ここはベテラン乗本選手!以後の試合に落ち込むことのないようお願い致します。

 二勝してしまった鳥大は同じく二勝している島大と対戦!島大の3ペアはタイプがみな違い、どのペアも一くせ二くせありそうで、当然接戦を予想しましたがどうでしょうか。加藤・中尾組は、斎藤・松井組と対戦。彼女らの元気なテニスに初めは押されぎみであったが、元気なテニスはこっちの十八番というわけで、ペースを戻してのD−2で勝たせていただきました。一番手を倒したのだから、せめてどっちかが勝ってくれると思ったのは私の一人よがりでしょうか?どちらのペアも期待させるような試合して、ファイナルで負けてしまった。しかし、痛い一敗であった。

 広島大戦は平岡・岡組をファイナルでやっと勝ち、後の二組は楽勝した。ここで鳥大が山大にA−1で勝ち、再び鳥大にも優勝のチャンスがまわってきました。鳥大、岡大、島大が三勝一敗で並び、もし鳥大が県短を下し、島大が岡大に負けたら、我が鳥大は初のリーグ大会優勝へ……。またその可能性が大きくなったのです。

 いよいよ泣いても笑ってもの最終戦!最高の盛り上がりを見せました。鳥大は県短にB−0で勝ち、心配していた岡大対島大戦はA−1で岡大が勝利を納めました。ここで鳥大は初優勝をもぎ取ったのです。

 男子は広修大に一勝しただけの五位、他大学に比べて選手数が少ないけど、層は薄いとは思えぬのですが、一、二年生の元気さが足らず、あえぐ間もなく負けてしまう!これが悪い。まだ佐々木・大沢組や長谷川・塚田組の方が元気のある若々しいプレーをしている。(あくまで比較しての事!彼らは試合中の盛り上がりの浮き沈みが大きい。)

 さて優勝大会はどうでしょう。私達は第四シードにつけていただき、その上御丁寧にもパッキンが棄権して、初戦で丸亀・近藤組とあたり、ファイナルで負けてしまった。やっぱり団体戦で活躍すると個人戦はダメだというジンクス通りの結果となりました。(ちなみにリーグは全勝させていただきましたが、学連の方からは何もいただけなかった。ケチ!)

 他、井上・前田組4本。乗本・小林組8本。どちらも岡大の秋本選手の正ストヘのロヴが取れず、負けてしまいました。北川・岩尾組は広文教の山内・児山組に逆転負けするという、相変わらず2回戦の壁が破れないようだった。中でも非常にさびしいのは、初心者で初めての試合に臨んだ水谷選手が、陶山選手と組んで勝てたのに、その後クラブをやめたことです。こんなよい経験をしながら誠に残念です。

 男子は長谷川・塚田組8本。佐々木・大沢組16本。相変わらず若い人々の爆発が見られなかったようでした。

<総評>

 一、二年の時の入替戦連続出場から今回の優勝まで、いろいろな経験をさせていただきましたが、この優勝は先輩方々がなんとか頑張って一部リーグを維持していただいたためだとつくづく感じました。

 今回より、入替戦は中選前でなく、その日のうちにやることになり、一部リーグは広大より広文教となり、本当に一部リーグの維持が大切だと思いました。(広大は来年一部リーグヘ戻って来てくれることを望みます。)

 加藤さんのように入ってすぐの大会で、それも全勝をしてのスタートといった恵まれた条件下にいる人達もその辺を十分に考慮してもらいたいと思います。

 それから試合はやはり、一勝でも多く勝つことが大切です。トーナメントは負けたらおしまいなんですから、一つの試合に、いかに実力発揮をするかが重要ポイントです。言葉にすれば簡単ですが、実施は困難なのはよくわかっているんですが、いっまでたってもその壁が破れず、前進せず、その位置に甘んじてるようではつまらぬものです。

 そこで私の場合、気分を盛り上げるために声を出している。これこそ私がこれまでテニスをやって、ある程度(決して満足ゆくものではないですが…)の成績を修められた要因だと強く思っているんです。別に、全ての人に対してあてはまるというわけではないと思いますが、今回だけの試合ではなく、全ての試合についていえることは、相手に負けるより先に自分に負けている。当然本人も思っているんでしょうが、それが長続きせず次の試合には全く忘れて臨むから、いつまでたっても壁が破れぬ!。試合こそ一番の練習だと思います。プレッシャー下で自分がどれだけの力が出るかが良くわからないのですから、毎回同じ反省することなく、もっと前進してもらいたいものです。

 最後に、島根でこの大会があったのですが、昨年の卒業生や松浦さん(旧姓)が大会に来ておられ、非常に懐しく思いました。またうちの藤原さんも、わざわぎ応援に来て戴き誠にありがたかったです。