中選遠征記

教三 但田明代

 本大会は、八月二十七日から、山口大学テニスコートで行なわれた。

 中選は、夏休みの終わりにある試合であり合宿、一日練習を経て、臨む大会である。特に今年は、男女とも入れ替え戦があり、それだけに、幹部としても最大の目標であった。

 我々の思いをよそに、合宿はほとんど雨。食堂と合宿所の往復のみに、エネルギーを使っているようなものだった。

 合宿後半からようやく晴れ、どうにか仕上げをして山ロヘ向かったが、これまた雨。台風が山口を直撃するとのことだった。一日待ち、二日目の午後から、入れ替え戦が始まった。

 男子は、対近大呉戦。念願の一部への登龍門。今年の戦力からして、決して負ける相手ではない。ところが蓋を開けてみると……、まったく覇気の感じられない展開となってしまった。この試合をやった者も、応援した者も、チームワークの大切さ、試合前の雰囲気の重要さが身にしみたと思う。

 女子は、対広修大戦。宿命の対戦である。(ここ数年、入れ替え戦の相手はここなのだ。)女子にとっては二部に落ちるかどうかの瀬戸際なのだ。絶対に負けることはできない。しかしながら、過去二回の対戦で、いずれも勝ちを収めていただけに、精神的に優位に試合ができ、2-0で飛ばすことができた。

 翌日の団体戦。昨日の反省により、キャプテン以下、何かぴしっとしたものが感じられた。

 女子Aチームは、字部短B・岡大Cに勝ち、四回戦、またもや広修大Aと対戦。入れ替え戦同様、2-0で飛ばすつもりであったが、敵もさるもの。一番手、三地区8本の前野・小沢組に、瀬尾・中村組惜敗。二次戦となったが、入れ替え戦で勝ったのだという気持ちが、試合を積極的にし、勝つことができた。4本決めでは広大Aとあたり、0-2で負けてしまった。五大学では勝てたので、今度もと思ったのだが、やはり一枚上手であった。もっと向かっていくべきだったと思う。

 結果、男子Aチーム三位、B・Cチーム16本。女子Aチーム8本、Bチーム16本と、去年を上廻る戦績となった。それにしても、男子Aチームは三位に入れる実力を持ちながら、入れ替え戦が悔やまれる。

 個人戦でも、松山・近藤組8本、中川・大沢組、高橋・高見組、日野・石原組16本、乗本・但田組8本という、よい戦績だった。

 本大会は、私にとって自分なりに仕上げをし、臨んだ試合であった。それが自信につながり、ある程度のことができたと思う。また、個人戦では、試合の流れを変えることができたのが大きな収穫だった。(4本決めでは、それができをかったけれど……)一本の気魄のこもったプレーで、試合をこちらの流れにすることができるのだ。

 雨にたたられはしたが、鳥大軟庭部にとっては、まずまずの試合だった。