全医体遠征記

医二 山県昇

 8月の11日・12日と、北海道は札幌の丸山テニスコートにて開催されました。

 我が鳥大チームは、節金の為、丸二日を費やして日本海フェリーを利用し、はるばる札幌まで出かけました。他大学は、飛行機という高尚な乗り物で参上していたようで、我々とは対照的でした。しかし旅の疲れも何のその、我らは、この1年間夢にまで見続けた憧れの地、北海道へやって釆て、燃えに燃えていました。

 さて試合当日、心配されていた雨もやみ、いよいよ王座決定戦の幕がおとされました。

 試合は5ペアーの点取り戦、初戦は、東医体の優勝校の千葉大とで、まず一番手、山田・高須組が当然のように勝ってまず1勝。

 二番手、石原・小竹組。な、なに、相手のテニスのせこさは!サーブなんか、思いきり切って、するどい変化球。それがまたよく入る。なんとかレシーブしても、それをまたきわめつけの変化球で返されて、こっちは手出しが出来ない。それでもなんとか粘ったものの、負けてしまった。

 三番手、藤田・石田組。これは何とか勝利に持ち込み2-1となり、ぼくら岸・山県組の出番。キャーッ。勝っちゃった。そう前半の押しがきいて、何とか逃げ切りの勝利。五番手の関・宮加谷組の力を必要とせず、ベスト4へと進出した。

 2回戦の相手は、地元北海道大学。一番手の山田・高須組が思わず敗戦。藤田・石田組が何とか勝ったものの、石原・小竹組が負け、ぼくらも前半、押しに押して楽勝と思われたが、残敗。関・宮加谷組が勝ったものの2-3で惜しくも敗れた。

 続いて三位決定戦。相手は群馬大学で、すでに暗くなりかけていて、相手の速いボールについていけず、結局、山田・高須組が勝っただけに終わってしまい、鳥大は4位に終わった。それでも、北海道において、1勝あげられたことに、皆も、やや満足気味であった。

 その夜は、レセプションが行なわれ、高須さんは他大学の有名人と大騒ぎをして絶好調。二次会は、夜の札幌、ススキノヘと繰り出した。まぷしい、何だこの異様な夜の明るさは、トル○という文字がしきりに目について快感である。キャーキャーといっている間に時間も過ぎ、旅館へと早めに引き上げた。

 次の日、12日は雨。個人戦と東西対抗戦は延期。(結局、次の日も雨で中止となりましたが)宮加谷さんと三年連続東西対抗戦出場権を得た高須さんとを除き、一応みんなは任務が終わり、ぼくは私用の為、いち早く飛行機で帰って釆ました。一応やるだけやったという満足感と、惜敗した北大への屈辱の思いと、もう一度必ずこの北海道へ舞い戻るぞという希望とを一度に感じ、この遠征を終わりました。